松野貴則の映画日記

映画のレビューブログです。僕個人の独断と偏見にまみれた作品紹介をしていきます! *ネタバレ注意*

砂の器 ☆☆☆☆


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砂の器

 

監督 野村 芳太郎

公開 1974年10月14日

出演 加藤剛 島田陽子 緒形拳 森田健作 山口果林 加藤嘉 笠智衆 丹波哲郎

 

【ストーリー】

 車掌場にて殺されていた三木謙一の事件を追う刑事今西栄太郎。島根県亀嵩三重県伊勢へ赴くうちに、ピアニスト和賀英良(本浦 秀夫)が真犯人であると突き止める。彼は幼少期、ライ病の父本浦千代吉と差別に会いながら日本各地を転々としていた。伊勢の地で千代吉は交番勤務していた三木健一と出会い入院することになる。そして父千代吉と子秀夫は離れ離れになってしまう。

三木謙一が秀夫を預かるが、秀夫は千代吉にに会うため伊勢を一人旅立ち、行方不明となる。

数十年後、三木は旅行先で偶然秀夫の居場所を知る。すぐに東京にいる秀夫に会いに行き、病状が悪化した千代吉に会うよう懇願するが、秀夫はピアニストとして成功し、ライ病の偏見にさらされることを恐れて会いに行くことを断る。そしてついに説得する三木を秀夫は殺してしまう。父と子の宿命を描いたミステリー作品。

 

 

【感想】

大きな構成として前半(1時間半)は事件を追う今西のストーリー、

後半(1時間)は和賀英良(本浦 秀夫)と千代吉の父と子のストーリー。

2時間半という長時間の映画ながら、とても見ごたえのある作品!

まさに不朽の名作です!!

名俳優たちの若かりし頃のお芝居を観れて痺れます!!

 

偏見と病気という逆境に耐えながら育まれた父と子の愛情には時代を超えた普遍的なテーマを感じました。

 

また、個人的には父親代わりになった三木としての説得をしている緒形拳さんの表情が印象的でした。

あの鬼気迫る説得は緒方さんが完全に三木謙一になっていた様に見えます。

さすが名優。本当に素晴らしい演技です。